サンタ フランチェスカ ロマーナ聖堂 Santa Maria Novaの天井画
フォロ・ロマーノの横に、小さいながらも知る人ぞ知る10世紀より歴史を重ねる聖堂の魅力
初冬に知人の紹介を経て相国寺を訪れる
相国寺は京都五山の一つの名刹、三代将軍足利義満が14世紀末に創建
金閣寺や銀閣寺の塔頭寺院とは自らも含めあまり知られていない
数度の火災と再興を繰り返し、1605年の再建より現在に至る
先ず境内より方丈へと向かえば、
「方丈」と力強い筆跡の扁額が、石庭を目前にして広間入り口上方に掲げられる
書跡に着目とは、もはや自身の性である
(信長も重用したというこの禅寺の凛とした景観や襖絵等の風情に見所があるのは言うまでもない)
その欅に彫られた堂々たる筆跡は、
南宋の能書家・張即之(1186~1266) によるものである
米芾や褚遂良の影響を受けた彼の力強い書風は、入宋した日本の禅僧に尊ばれ、彼の書跡とされるものが日本に残る
何の因果か、彼の「方丈」肉筆作品が来月こちらに出向いてくる
正式名は、「国宝 禅院額字幷牌字のうち方丈」(張即之筆・東福寺蔵)
本年3月7日より東京国立博物館にて
※無準師範が、開山者円爾に贈った額字の見本やお手本用の書
好みはさておき、歴史的に貢献した書の意義は大きい
※「方丈」photoはみどころ第5章
日本における彼の代表的な書は
「金剛経」1253年・年智積院蔵(サントリー美術館にて2023.1.22迄展示)
さて、相国寺境内の法堂(はっとう)は、1605年豊臣秀頼の寄進により5回目の再建
法堂としては、現存する国内最古の重要文化財、建造物の高さに重厚な存在を示す
丁寧にご案内下された僧の方に穏やかな物腰に対比し、高い天井を仰ぐ蟠龍図(鳴き龍)を含めて心を鷲掴みされる人も少なくない(特別期のみ拝観可、写真撮影不可)
その蟠龍図(ばんりゅうず)は、狩野光信筆(1565~1608・永徳の長男)
長年守り神として崇められる龍
無我に手を合わせれば龍🐲も鳴いて喜ぶか
また、世界遺産(雲龍図)も含めた世の天龍図は、ヨーロッパに観られる天井画とは異なる趣を呈し、海外の方にもご覧いただきたい
偶然は必然でしかない
◇◇参考までに
「蟠龍」は、地べたを這う龍
「蟠」の意は、とぐろを巻く・ねじ曲がる
訓読みは、めぐる・わだかまる(-_-;)
余談:トーハク近く、白黒ペアの偶然も今は昔
ジャイアントパンダ🐼シャンシャン(香香)とカラスの掛け合い
※当時上野動物園生配信中の瞬間を撮影したものを引用
(photo:上野動物園へlink)