6月夜半 strawberry moon photo by K
見方は各々、月を食らう幼獣か
稽古時は年代問わず、時に学生は大人顔負けの審美眼を無邪気に語る
ある学生に近頃の興味を訪ねれば、
「紫陽花の色がだんだん変わっていくのを見るのが楽しい(某低学年)」
幼くも、経験から培われた審美眼に花のうつろいを写し出す。
幼くも、経験から培われた審美眼に花のうつろいを写し出す。
日々うつろう紫陽花の
完璧ではなくなる瞬間の色味は
海外の方も憧れる美意識の一つ
花のエキスパートである知人は世界の草花に精通し、自宅アジサイのドライフラワーから一輪でも場を絵画とする。
その色味は薄れながら、古代ローマのフレスコ画として名高いリヴィアの庭の壁画の草花や鳥達を思わせた。
二千年を超えて感嘆させる壁画は想像と憧れを抱かせ部屋の中にして生きた庭、コロナ禍なら尚意義あるダイニングだろう(ローマ国立博物館所蔵)
さて、漢字名としての紫陽花は、中国の白居易(中唐・詩人)の作として、日本に通ずると言われる。
何年植向仙壇上
早晩移栽到梵家
雖在人間人不識
与君名作紫陽花
(・・君に名を与え、紫陽花とする)
※白居易がうたう紫陽花の花は、日本の紫陽花ではないとも言われる
※紫陽花が、日本の漢字表記となるまでには諸説あるため割愛
紫陽花は万葉の日本から、世界から注目の花の一つ、その種類と魅力は尽きない
さてこれから、
「紫陽花の何に変わるぞ色の順」とは正岡子規
それは人も然り
書もまた然り
土壌からも変幻自在の紫陽花
花言葉:移り気・冷淡・無常、日本古来の紫陽花は謙虚という
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